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ジョグの最適なペースは? 「会話できる速さ」を数字に置き換える

GUIDE|ジョグのペース

ジョグは、遅すぎて不安なくらいでいい。

走る時間が少ないと、1回1回を速く走りたくなる。だが、練習の大半を占めるジョグは「楽に話せる速さ」で走るのが基本である。では、それは1kmあたり何分なのか。目標タイム、心拍数、体の感覚の3つの方法で、自分のジョグのペースを決める。

+1分〜1分30秒フルの目標ペースに足すジョグの目安(1kmあたり)
60〜75%最大心拍数に対するジョグの目安
約8割練習全体のうち、楽な強度で走る割合の目安

結論

ちょうどいいジョグ

文章で会話ができる。鼻呼吸でも続けられそう。走り終えて「もう少し走れた」と思える。

速すぎるジョグ

話すと息が切れる。終盤に時計を見てペースを保とうとしている。翌日も脚が重い。

なぜゆっくり走るのか

長距離の選手は、トレーニングの約8割を楽な強度で行い、きつい練習は残りの2割程度にとどめていることが多い。これはスポーツ科学の研究でよく知られた傾向で、市民ランナーの練習計画でも基本の考え方になっている。

ゆっくり走る狙いは三つある。一つ目は、心肺や毛細血管、脂肪を使う力といった、長く走るための土台を作ること。二つ目は、脚への負担を抑えて、次の練習に疲れを持ち越さないこと。三つ目は、走る時間そのものを増やすことである。

ジョグを速くしすぎると、この三つがすべて崩れる。疲れが残るのでポイント練習の質が落ち、故障もしやすくなる。きつくもなく楽でもない中途半端な強度ばかりになるのが、時間の限られた市民ランナーによくある失敗である。

目標タイムから決める

いちばん簡単なのは、フルマラソンの目標ペースに1kmあたり1分〜1分30秒を足す方法である。目標が決まっている人は、まずここから始めるとよい。

フルの目標レースペースジョグの目安
3時間4:16/km5:16〜5:46/km
3時間30分4:59/km5:59〜6:29/km
4時間5:41/km6:41〜7:11/km
4時間30分6:24/km7:24〜7:54/km
5時間7:07/km8:07〜8:37/km

表の範囲より遅くなる日があってもかまわない。疲れている日、暑い日、坂の多いコースでは、さらに遅くするのが正解である。ジョグのペースには「これより遅いと意味がない」という下限はほとんどない。

目標タイムがない人は、今の5kmのベストに1kmあたり1分30秒〜2分を足すと、近い範囲になる。いずれも目安なので、次の心拍数と感覚で確かめたい。

心拍数で決める

心拍計のある時計を持っているなら、ジョグは最大心拍数の60〜75%程度に収めるのが一つの目安になる。最大心拍数は「220−年齢」でおおまかに見積もれる。ただしこの式は個人差が大きく、10拍以上ずれることも珍しくない。

年齢推定最大心拍数ジョグの目安(60〜75%)
30歳190拍/分114〜143拍/分
40歳180拍/分108〜135拍/分
50歳170拍/分102〜128拍/分

心拍数で走るよさは、暑さや坂、疲れが自動で反映されることにある。夏に同じペースで走ると心拍数は上がるので、心拍数を基準にすれば自然にペースが落ちる。走り始めの数分は心拍数が遅れて上がるので、10分ほど走ってからの値で判断するとよい。

持病がある人や、薬で心拍数が変わる人は、この表をそのまま使わず、医師に相談してほしい。

感覚で決める

時計がなくても使えるのが「会話テスト」である。一緒に走る人と、短い文章を区切らずに話せるならジョグの強度に収まっている。単語でしか返せなくなったら速すぎる。

一人で走るなら、きつさを10段階で考えて「3〜4」に収める。走り終えたときに、同じ距離をもう一度走れそうだと感じるくらいである。

ジョグが速くなる原因

時計のペース表示を追う。「前回より遅い」と見ると、つい上げてしまう。ジョグの日は、ペースではなく心拍数か経過時間を画面に出しておくとよい。

距離で練習を決める。「10km走る」と決めると、早く終わらせたくて速くなる。「50分走る」と時間で決めると、ペースを上げる理由がなくなる。

人と走る。グループやアプリのランキングにつられて上げてしまう。ジョグの日は、自分より遅い人に合わせるくらいでちょうどいい。

速く走れる靴でジョグをする。反発の強い靴や軽いレース用の靴は、楽に走っているつもりでもペースが上がりやすい。ジョグにはジョグ向きの靴を使うほうが、強度を保ちやすい。

週2〜3回しか走れない人は

週に2〜3回しか走れないと、全部をきつい練習にしたくなる。それでも、基本はジョグ中心でいい。たとえば週3回なら、2回はジョグ、1回だけ少し速く走る日にする。速く走る日を週1回に絞ることで、その1回の質が上がる。

疲れが残っている日は、予定していた速い練習をジョグに変えてかまわない。走る時間が少ない人ほど、故障で数週間走れなくなる損失が大きいからである。

ジョグ向きの靴

ジョグの靴で大事なのは、クッションと安定性である。当サイトのデイリー区分は、この2項目の重みが最も大きい。点数の高い靴から、価格の違うものを選んだ。

靴価格実測重量性能点コスパ点向く人
NOVABLAST 5¥15,400254g4.085ジョグも少し速い日も1足で済ませたい
GLIDERIDE MAX¥17,600281g4.004.5安定性とグリップを重視する
GHOST 16¥17,600266g3.994.5長く履いて、靴代を抑えたい
Fresh Foam X More v5¥19,800308g4.254.5ゆっくり長く、クッション重視で走る

ゆっくり走ることが前提なら、重さはそれほど気にしなくていい。モア v5は308gと重いが、クッションと安定性はともに4.5で、ゆっくりのジョグには向く。逆に、ジョグと週1回の速い練習を1足で済ませたいなら、反発もそこそこあるノヴァブラスト 5が候補になる。

まとめ

ジョグのペースは、フルの目標ペースに1kmあたり1分〜1分30秒を足したあたりから始める。そのうえで、会話ができるか、心拍数が上がりすぎていないかで確かめる。遅すぎると感じるくらいが、ちょうどいいことが多い。

※ペースと心拍数の数値は一般的な目安で、体力や体調、気温によって変わります。靴の数値は海外ラボ(RunRepeat)の計測データとメーカー公表値、当サイトの計算をもとにしています。価格は当サイトの掲載値で、変更されている場合があります。